嵐丸ターミナル日記9
本日の記録
早朝3時55分ごろ、お布団の足元で寝ていた嵐丸がそっと居間の隅に移動している。心配になって酸素ホースを持って追いかける。その後休む→移動→休むをくりかえし、5時ごろ織機の足元におさまる。
わたしがそばで見ていると嵐丸は居心地が悪いのか、無理に頑張っているように見えたので（撫でても嫌がって移動してしまう）わたしは居間へ移動。ときどき襖のかげから様子をうかがう。
7時、織機の踏み足に頭をもたれさせているが健在。ときどき姿勢を直すために立ち上がる。水を小皿に用意してそばへ置いているが飲んだ様子はない。嵐丸が姿勢を直すたびに酸素ホースの向きを変える。他のネコたちは5時ごろみんなして嵐丸の周りではしゃいでいたが6時すぎになってまたそれぞれの場所で眠った。
7時10分、織機の足じゃ高いし固かろうと思ってネコ毛布で枕を作って嵐丸のそばへ置く。それが嫌だったのか、立ち上がって移動しようとする。が、うまく立ち上がれない…………何度もよろけながらなんとか織機の足を越えた。もうよけいなことはせず見守ろうと決める。
7時半、少し移動している。酸素ホースと水の小皿だけは嵐丸のそばに置いておく。
7時50分、また移動している。酸素ホースと水を持って行ったら「ンニャッ？」と言った。その後すぐに移動。結局家を一周してお布団に戻ってきた。散歩したかっただけか？
10時ごろ、口元に水の小皿を持っていくと飲む。飲み込むのが少ししんどそう。ここ2時間ほどは全く動かず布団の上でじっとしている。
10時40分、ときどき呼吸が浅くなる。さっきまでは顔を撫でたり物音がすると顔を上げていたがもう上げない。さっきはヒゲの付け根を撫でると気持ちよさそうに目を閉じていたけど、今はちょっと目を細めるだけ。
10時50分、顔を上げ身じろぎ。呼吸は浅い。3口だけお水を飲んだ。
11時8分、首のうしろを撫でたら口がパカッと開いた。痛いのかな。撫でてあげたいけど触るのをやめる。
11時18分、顔を上げて周囲を見た。ランちゃんの顔を覗き込んでみたけど目が合っているのかわからない。
鼻筋からおでこを指で撫でたら気持ちよさそうにした。水を飲みたそうにするので水の小皿を出したが飲まない。飲めないのか？
12時25分、お水を飲んだ。その後3歩あるいて猫ハウスへ。お腹がだいぶ大きくなっており、その重さを支えられないらしくかなりよろめいている。腹水や胸水を抜いてあげたほうがよかったのか……でも抜いてもすぐに元に戻るだろうし……ここ1週間でお腹はかなり大きくなり体全体がむくんでいる感じもある。腫瘍が大きくなっているのかもしれない。
14時10分、お水を飲む。ずっと寝ている。他様子変わりなし。
鼻が詰まっているようなので拭いてあげようとしたらそっぽを向かれてしまった……
15時25分、起きてきた。目に活力があったのでほっとする。水が飲みたいようだったので小皿を差し出すと飲んだ。やはり鼻が詰まっているので拭いてやる。嫌がる。まだ抵抗する力はあるらしい。そっぽを向いてまた寝た。今日が峠かと思ったが、まだ大丈夫そう。
16時37分、水を飲んだ後、猫ハウスから這い出てきてお布団へ。まだ動く元気がある。ストールで枕を作って顎を乗せてあげる。鼻も拭かせてくれた。少し呼吸が楽になったんではないか？
17時ごろ、体勢を変えてまた寝る。息を吸う音がよく聞こえるようになった……呼吸がしんどいんだろうか。酸素ホースは昨日の夜から稼働させっぱなし。
辛くなければいいんだけど……こればっかりはわからん。
17時50分、お水を飲む。昨日からおしっこしてないけど大丈夫か……お尻にペットシートを挟ませてるけど排泄する様子もない。腎臓〜生きてるか？ ちゃんと仕事してくれ。
18時半ごろ、布団の上をちょいちょい移動している。お湯タオルで鼻周りを拭く。呼吸の感じは相変わらず。外から聞こえるノラネコの唸り声に反応して顔を上げていた。
19時、居間のほうにいると嵐丸が布団に寝そべりながらこっちを見ていた。寝ているときは目がうつろで心配だったけど、顔を上げてるときは大丈夫そう。
今日がもう最後かと思って細かく記録を付けていたけど、今日は乗り越えられそうなのでここまでにする。
今日で自発的な食事をしなくなって3週間。嵐丸はとても頑張ってくれている。これ以上頑張れとは言えない。
（追記）
日記を一度投稿したあとの19時半ごろ、痙攣発作。
嵐丸は痙攣が治まったあとも横倒しになったまま動けなくなっていたのでこのまま息を引き取るんじゃないかと思ったが、通りがかった長親が嵐丸の頭をちょっと毛づくろいしたらクルルル…と言いながら起きた。
そのあと時間をかけて呼吸を整えてなんとか動けるようになった。
今日はおしっこが出てないから、尿毒症だろうか。よく考えたら船の時もおしっこを出せていない時だった。
嵐丸の心臓に負担がかかっていないか心配。
